01 傷を負った少年

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眼帯くんは無愛想に言い放った。     「……なんだ」 「え、いや、あの」     慌てて言うと、 眼帯くんは悲しそうに、本当に悲しそうに目を伏せて、言った。       「……あまり俺と関わらないほうがいい」     その表情と不幸そうな姿に、不覚にも、私は恋に落ちてしまった。       今思い返すと、私は本当に大馬鹿者だったと思う。     彼の忠告は、本当だった。 「関わらないほうがいい」      彼が言ったのとは、全く違う意味でだけどね……。
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