~冬~

3/13
2704人が本棚に入れています
本棚に追加
/148ページ
    騒がしくなる教室。 瑞希の友達は詳しい事情を 聞きたがっていたし、 他のクラスメイトもざわつき始めた。 そんな中、俺は 何も話してくれなかった叔母さんの事や 何より、瑞希の事を考えていた。 「静かに~! えぇ、斉藤は肺炎で 入院する事になったそうだ」 ――キーンコーンカーンコーン 桜井が言い終わると共に チャイムが鳴った。 「では、詳しい事情が知りたい奴は 放課後、先生の所へ来い!んじゃ」 そう言って桜井は 教室を出ていった。 その後みんなが 口々に話し始める中、 俺は桜井の元へ走っていった。 ――自分を追う影も知らずに…    
/148ページ

最初のコメントを投稿しよう!