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さて、日記も書いたし……
そろそろ寝るかな。
俺は携帯を閉じて枕の横にある充電器に携帯を立てた。
チャラーンと陽気な音が流れて俺は舌打ちした。
マナーにし忘れたか……
寝る時はマナーにしとかないと睡眠を妨害されるかも知れない。
自然に起きる事以外は寝覚めが悪いったらない。
俺は電気を消して布団に潜り込んだ。
やっぱり暗いのは落ち着く……
そう思って携帯のサイドキーを長押しした。
それでマナーになる筈だ……が、音楽が鳴った。
煩い着うたが流れて俺の眠気は一気に覚めた。
マナーにするより先に着信が入ったのだ。
「誰だよ……」
時間は夜中の2時過ぎ。
こんな時間に電話出来る人はとても常識的な人間なのだろう。
俺は一人、嫌味を洩らして携帯を開いた。
発信者は……元カノだ。
「今更……何だよ」
正直な話、俺達はあまり良い別れ方はしてない。
お互い、もう連絡を取る事は無いと思っていた。
しかもあいつは、あの日……
そんな事を考えていると着信音が止まった。
……まぁ良いか。
考えるのもアホらしい。
今更話す事なんて無い。
すると、また着信音が鳴った。
発信者は同じ奴だ。
「…………」
出りゃ良いんだろ、出りゃ。
「もしもし?」
俺はそう言って電話に出た。
彼女は聞こえているんだろうが無言のままだった。
俺はもう一度、もしもしと言ったが変化が無かったので別の言葉を発した。
「悪戯電話に付き合ってる暇は無いんだ、切るぞ」
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