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俺は、今は近所のコンビニでバイトしている。
正直辛い事もあるしムカつく客も来る。
俺はあまり気が長い性格じゃないし、すぐ顔に出て客を更に怒らせる事も多々あった。
そんな俺に、変な客が話しかけてきた。
それは掃除の最中に起きた。
「すいません」
「はい、なんでしょう?」
笑顔は苦手だが、取り敢えず……客を怒らせる顔はしていない……筈だ。
て言うか、話し掛けられたのを返して客に怒られる様なら本気でこの仕事は向いていないと思う。
「バイト募集の張り紙見たんですけど……」
…………
だから?
「バイトしたいッス」
俺に言われても……
俺はその人を凝視した。
世辞でも真面目とは言えない。
髪はボウズに近く、色は金。
ピアスは口や鼻や眉毛やら……
しかし肝心の眉毛が無い。
まぁ……ちょっとヤンチャな人……だよね?
それに不良って言っても中には良い不良も居るし……
あ、良い不良って矛盾してる……
「俺では面接とか出来ないんで店長に電話して貰わないと……」
俺は心の中でしどろもどろになりながらそう言った。
「店長今日来ますか?」
俺は少々お待ちください、と言ってシフト表を見た。
店長の勤務時間は深夜になってる。
「お待たせしました、店長の出勤は深夜になります」
「…………」
悩んでる……
暫くして、ボソッと言った。
「……待つッス」
いやいやいや!!
まだ18時だよ!?
店長来るまで4時間あるよ!!
てか何処で待つ気か知らんが店内でも店外でも迷惑だ!!
「待ってるッス」
うわぁ……言い出したら聞かなさそう……
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