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男「御挨拶致します。消防副士長、篠原竜一は特別救助技術研修を修了し、第41特別救助隊に配属されました。よろしくお願いします。」
精悍な顔付きの消防士達が竜一を凝視していた。だがしばらくすると表情が和らぎ、周りから「おめでとう。」などの声が聞こえた。竜一も「ありがとうございます。よろしくお願いします。」と嬉しそうに返事をしていた。
それもそのはずである。竜一は特別救助隊に入隊しただけであって、消防学校を卒業し配属されてからは4年目になるのだ。だが、配属したての時とは何かが違う…。
何か……それは外見から容易に想像がついた。ドスの聞いた低い声、厚い胸板、太股のような腕、特救隊。彼が配属当時から変わった事である。これは数ヵ月前まで行われていた特別救助技術研修を想像させた…。
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