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真っ暗な闇が夜の海のように続く黒い世界で哀れな青虫ゎ意識を戻し目をあけました。
…目をあけたと思っただけかと哀れな青虫ゎ思いました。
目をあけてもただの真っ黒しか見えなかったからです。
瞬きをしてみても何も変わりませんでした。
何か聞こえないものかと耳を澄ましてみても辺りゎ物音一つしませんでした。
真っ暗闇が静寂という物音をたてているのかと思いました。
草木が風で擦れる音や波が崩れ砕ける音、小鳥のさえずりや虫の羽音。
哀れな青虫のまわりにゎ常に色々な音が溢れていたのです。
完全な静寂など知らない哀れな青虫ゎ静寂という音が溢れているのかと思ったのでした。
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