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ぼくが産まれた日は、とても空がきれいだったんだって、ママが言ってた。
ぼくが小学校に入学する前の夜、ぼくはふしぎな夢を見たんだ。
きれいなまっ白い服を着た女のひとが、ぼくの夢の中に出てきた。
そのひとは優しそうな笑顔で、ぼくに言うんだ。
『虹色の雨が降ったら、呼びなさい』
ぼくは、訊き返した。だって、雨は水色だから。
でもそのひとは小さく微笑んで、いなくなってしまった。
目が覚めると、ママが心配そうにぼくの顔を見つめていた。
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