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中年の男は、そこでやっと腰を上げた。
トキ「あんた・・・!!村人に見付かったら・・・」
中年の女が縋り付くように男を見た。
大「先生の仰る通りだし・・・村人も目無しが滅びたら、文句は言えないだろう・・・・」
私は満足そうに男を見た。
石橋「そうさ。俺が殺してやるんだから、結局この村にも平和が来るだろうさ。」
男は私を睨む。
大「先生・・・必ず息子を・・・村を救って下さいよ・・・」
睨む目は、私にお願いする目では無く、私に釘を刺す目だった。
石橋「ふ、俺は今まで負け知らずの霊能者だぜ?俺が負けたら、その化け物を殺せる奴は、この世に存在しなくなるさ!!」
私は本気でそう思っていた。
井の中の蛙・・・
この頃の私に最も相応しい言葉だった。
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