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すっかり暗くなってしまったが、私は布団から出る事が出来なかった。
石橋「俺が・・・俺が負けたんじゃ、誰もあれを倒せねぇよ!!諦めろよ!!」
同じ事をずっと言っていた事を、未だに覚えている・・・・
あの頃の私は、自身の責任も他人に擦り付けると言う、最低な根性が多々あったのだ。
全ては自分の力量不足・・・
それを認めたくは無かった。
そんな時
私の部屋の空気が変わった・・・・!!
石橋「・・・・・」
流石に不穏な空気を察する事は出来た。
私は布団から抜け出し、鍛錬用の、刃の無い刀を持った。
石橋「何だ・・・・・?」
………ウワァア
耳に聞こえて来た鳴き声は・・・?
洞鳴村の洞穴で
ずっと聞こえて来た鳴き声!!
石橋「き、来たのか!?奴が来たのか!?」
ガタガタと震え、身構える私・・・・
腕が視界に入って来た!!
石橋「ひっ・・・・!!」
腕はやがて身体を露わにした!!
石橋「ひっ!!て、てめぇ等はっ!!」
私は部屋の隅に身体を押し付けるまで退いて、それを見た。
洞穴で子供を毟り殺した化け物では無かった。
私に依頼してきた、あの中年夫婦だったのだ!!
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