65633人が本棚に入れています
本棚に追加
中年夫婦は目玉を抜かれていた。
かつて目玉があった場所は空洞となり、そこから涙のように血を流して私に向かって来るのだ。
石橋「てめぇ等も化け物に殺されたのかよ・・・・」
目無しでは無いと、多少安心したが、やはり震えは止まらなかった。
───ウワァアァアアァアアァアアア!!!
中年の女が私に襲い掛かる!!
石橋「恨みか!!逃げ出した俺に恨みかよ!!ガキは確かに可哀相な事になったよ!!」
私は中年の女を斬った。
───ァァァァアアアアアア!!!
中年の女は斬り口から、霧のようになって消えて行く・・・
石橋「てめぇ等じゃあ、俺には勝てねぇよ!!帰れよ!!」
自責の念に駆られる・・・
彼等は、私に仕返しをする為に、自ら、あの化け物の餌になった・・・・
斬った刹那、中年の女が、私の脳に、そう語りかけたのだ。
石橋「ちくしょう!!ちくしょう!!ちくしょう!!」
中年の男にも、私は斬り付けた。
勿論、中年の男も、霧となる・・・・
やはり、中年の男も私に仕返しをする為に化け物の餌になったのだ。
霧となりながらも、私に恨み事を言っていた。
…………貴様が殺した…
…………貴様が逃げたせいだ…
…貴様が…貴様が…
消える最後の瞬間まで
中年夫婦は私を詰っていた・・・
最初のコメントを投稿しよう!