憂鬱…だったかな?

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ここは旧校舎 放課後になり俺と漣は例の絵を運ぶために美術室に来ていた 傷などつかないように丁寧に大きめの布で包んでくれている漣を手伝いながら考える …何でこんな事をしなきゃならなかったかなんて分かんねぇが… それなりの理由ってもんがあるんだろう… 解けた謎と解けない謎… それを確かめる為に今この絵を持って向かうのだ 包み終わると俺はそれを脇に抱え氷室の待つ“アトリエ”を目指した 漣は静かに後ろからついてくる コンコン… 『どうぞ…』 静かで穏やかな声に導かれて部屋の中に入って行った 「待ってたよ…」 そこにはいつもと違う氷室の姿があった 白地に黒のラインが入ったシャツにスリムの黒いジーンズ 首には何かの石がついた美しいデザインの銀(プラチナ?)のネックレス 一番驚いたのはいつもは無造作に後ろで縛られただけの髪は前髪を全て上げ全体的に固められていた 男の俺でも見惚れてしまう程今日の氷室はガラリと雰囲気が変わっていたのである …が、すぐに我に返りそれを手渡した 「これだろ…? 見つけてほしかった物は…」
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