まどろみの中

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少女は私に手の平にちょうど収まる大きさの水晶を渡した。   「私は、貴方にコレを渡すために産まれました」   状況が飲み込めず、質問責めにした。   『これではRPGか少年漫画じゃないか。この水晶のなにがそんなに特別だと言うのだ』 たしかそんな事を言った気がする。   私が全部言い終えると、少女は落ち着いて話を始めた。   「この水晶がなんであるかは、私より貴方の方が解るでしょう。この水晶は貴方以外の誰かでも扱えるでしょう。 でも、私は最初に貴女を見つけてしまった。 貴女と水晶を持った私が出会った事に意味があるのでしょう」
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