テテルの目

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私が入隊した後、しばらく攻撃がなくなった。   「弾薬でも尽きたんじゃない?」   と誰かが言った。 攻撃のない間は街を復興させる事に従事していた。両親の生き死にも解らないし、友達もたくさん死んでしまったし、住む家もなければ、戦争が終わった訳でもない。それでも街を復興している時は何だか満たされていた。 毎日たくさんの命が消えていく中で、私達は笑っていた。 復興作業に終わりを告げたのは、私がその作戦に参加する事になった時だった。
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