第二十三夜話 車にまつわる話

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第二十三夜話 車にまつわる話

昔さ、地元で有名なセリカがあってさ、白いセリカなんだけどね、『片目のセリカ』って呼ばれていたんだ。 何で片目なのかって? ただ単にライトが片方壊れてるからさ。 え? 全然怖くない? いや、問題はそこからなんだけどさ…。 このセリカ交通量の多いところでは見ないんだよね。たいがいは暗い田舎道とかなんだけど、片目だから夜対向車でくるとオートバイと間違えてしまうんだよね。 本当、危ないわけよ。 え?怖くないって? うん、たださ… このセリカの運転手、首から上がないんだよね…。 もう20年も前の話なんだけど、今でもどこか暗い田舎道を走ってるはずだよ。
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