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第三十夜話 パソコン
貴史はシャワーを浴びた後、缶ビールを片手にパソコンの前に座った。
最近、気になることがある。
自分のブログに妙な書き込みがあるのである。
男か女かわからないのだが何だか気持ちが悪い。
『私だ。調子に乗るのもいい加減にしろ。ばかにしやがって。お前のことなら何でも知ってる。無視するな。』
また今日も…。
一体何なんだ…。
貴史は画面を見ながら深くため息をついた。
正直、心あたりがまるでない。
!
…ふと、貴史の頭に記憶がよみがえった。
《スルーするな!》
やつか?
以前、あるコミュニティーサイトの中で友達になったやつがいるのだが、なんかしつこそうなので何回か書き込みをスルーしてたことがある。
いつの間にか縁がなくなってしまったが、…まさかやつなのか。
しかし、そんなしつこいやついるだろうか?
貴史はビールをもう一本飲もうと机を離れた。
貴史はギクリとした。
自分のベッドの下から長い髪がはみ出ているのが見えた。
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