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ゆっくりと見たあと店を出ようとしたとき、将吾が誰か女の人と話していた。それはあの時、公園で話をしていた人だった。
女の人が私の方をちらっと見たあとうっすらと微笑が浮かびその瞬間将吾にキスをした。
「瑞綺何を・・・!悠香。」
たとえ不意打ちでも、それはショックで仕方なかった。私はその場を走り去ってしまった。
「悠香!!」
「いいじゃないあんな子なんて。」
「・・・どけ!!」
「将吾・・・。」
どうしてこういうとき、アイツは足が早いんだろう。すぐに人混みに紛れてしまった。
「悠香――!!」
名前を呼んでも返事をくれるわけじゃないのはわかってるけど・・・戻ってきてほしくて名を呼んでしまう。
そうしながらオレは必死に悠香を探した。
でも、もうその頃には悠香はショッピングモールをでて公園にきていた。
将吾は私以外の女の人とキスなんて一度もしたことがないと聞いていた。私だけ・・・と思っていたのに・・・。だから、こんなにもショックが大きいのだろう。
ほかの女の人とキスするなんて・・・。
本当に悲しくて涙が出る。私はその場にうずくまって泣いていた。
ショッピングモールの中をいくら探しても悠香の姿は見当たらなかった。だから俺は今日行った所を一つずつ探しにいった。
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