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気付けば俺はそんなことを口にしていた。
「やっぱり悠の傷ついた姿を見ているのはツライよ。それに生きてくれることを決めてくれたのに、こんな生活はかわいそうだ。俺なら幸せにするよ。だから、俺と・・・付き合わない?」
悠は頷いてくれなかった。でも、首を横に振ったわけでもなかった。
「いきなり、こんなこと・・・ごめん。でも、俺は悠が今でも大事だから。」
傷ついた私の心を浅月は癒そうとしてくれる。それは嬉しいけど・・・。私は、事実かどうか確かめないまま、それに頼ることはできないと思った。
だから頷かなかった。でも、どうしてそれを断らないのだろうと自分を不思議に思った。理由はわからないけど・・・。
私はまず気が済むまで泣いた。そのあとは、私はおとなしく家に帰って、悩んでいた。
悠と別れたあと、オレも家に帰ろうとした。
そのとき・・・。
「浅月!」
「将吾君。」
「探したぞ・・・。」
「オレに何か用かな?」
「あぁ。聞きたいことがある。」
「・・・なんだい?」
「今日、悠香に会いに大学に行ったんだがその時にお前と悠香が付き合っているという噂を聞いたんだが・・・本当か?」
そんなことを聞きにきたのか。自分のことは棚に上げて・・・。俺は怒りがあふれた。
「本当だが何か?」
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