出逢い

4/6
前へ
/55ページ
次へ
お互い息を切らしながら1-Aの教室の前まで着いた。 「あっ…見て。朝日先輩じゃない?」 「…本当だ!」 遠くで1年の女子が俺の噂をしているのが聞こえる。 うるせぇ うるせぇ だから学校に来るのは嫌だったんだ。 「…で?どの子だよ。その可愛い子ちゃんは?」 「え~とね。髪が長くて細くて…」 菊が身を乗り出して教室の中を覗き込む。 菊が身を乗り出して覗き込むせいで1-Aの教室内がざわつき始めた。 「あれ~?いないなぁ。」 菊が不満そうに教室内を更に覗き込んでいる。 「菊。いないんだったら帰ろ…。」 そのとき、すごい強風が俺たちを包み込んだ。 思わぬ強風に窓のほうへ視線を移す。 そのとき 俺は今まで感じたことのない感情を抱いた。  
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

987人が本棚に入れています
本棚に追加