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お互い息を切らしながら1-Aの教室の前まで着いた。
「あっ…見て。朝日先輩じゃない?」
「…本当だ!」
遠くで1年の女子が俺の噂をしているのが聞こえる。
うるせぇ
うるせぇ
だから学校に来るのは嫌だったんだ。
「…で?どの子だよ。その可愛い子ちゃんは?」
「え~とね。髪が長くて細くて…」
菊が身を乗り出して教室の中を覗き込む。
菊が身を乗り出して覗き込むせいで1-Aの教室内がざわつき始めた。
「あれ~?いないなぁ。」
菊が不満そうに教室内を更に覗き込んでいる。
「菊。いないんだったら帰ろ…。」
そのとき、すごい強風が俺たちを包み込んだ。
思わぬ強風に窓のほうへ視線を移す。
そのとき
俺は今まで感じたことのない感情を抱いた。
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