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「兄ちゃ…兄貴!どこ行ってたんだよ!」
家に着くやいなや、腕をすごい力で引っ張られた。
何事かと引っ張られたほうに目を向ける。
「…あれ。起きてたのか。」
「今日はドラマの撮影があんだよ。言っただろ?今度ドラマに出るって。」
「あー…そうだっけ?」
こいつが俺の弟。亮介。
1年位前から田端亮介という芸名で俳優としてデビューしてからというもの、家にいることがあまりなくなった。
「…つーか、今日から学校だろ?若林に学校に送ってもらえるように頼んでやろうか?」
「若林?だれ?」
「俺のマネージャーだろうがっ!いい加減覚えろ!このくそ兄貴!」
亮介はそれだけ言うと顔を真っ赤にしたままきびすを返した。
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