零の章・誕生

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「実はこの少女だ。」 そう言うと、オッサンは胸ポケットから1枚の写真を取り出した。 「……可愛い!」 透き通るような白い肌、痩せすぎていないが、細い体。薄い唇。甘そうな肩まである栗色の髪。 「だろう。この少女は渚と同じクラスになる水面瑞希<ミナモ ミズキ>ちゃんと言うんだ。 だが、この少女は…… 一般人の娘ではない。」 「……ほぇ?」 俺はこの瑞希という名の少女に夢中になっていた。 「その少女の本名は『水沢遥<ミナサワ ハルカ>』。 渚、お前なら分かるだろう?」 「まさか水沢首相の…えっ!?」
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