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「大丈夫。今までだいたいわからないんじゃなくて計算ミスとかそんなニアミスが多かったんじゃないか?」
「数学や化学はそうですけど…国語は古典、社会は世界史の人物の名前、科学や生物はど忘れが…」
「うーん…わからない時は古典は前後の言葉で繋がりを考えて、世界史は最近の傾向だとだいたい肖像画が載ってるから服装や髪型で時代がわかるからその時代の人物の名前を当てはめて、科学や生物は…最後までよく考えて思い出しなさい。」
「つまり…カンって事じゃないですか!!」
「ははは。そうそう。」
「そうそうって流さないで下さい…よ…」
言いながら上を見上げると同時に額に柔らかいものがあたった。
「かっ和斗さんっ!?」
柔らかいものの正体は…和斗さんの唇。
きっキスされた!?え?今額にキスされたのか!???
見上げたまま呆然としてると和斗さんが口端だけをあげて優しく微笑んだ。
「受験だ受験だって考えたって無駄なだけ。今までの全てを出しきるまで!!ってね。昔っからよく言うよく聞く言葉だよ。構えると普段しない間違いしたりするし…ね。」
「はぁ…。」
「てか…額にキスはびっくりした?」
「び…そりゃ驚きますよ。キスなんて…額にすら誰にもされた事ありませんから。」
「はは。フツーは小さい頃に両親にされたりするんだけどね。涼貴はされた事ないだろうなって思ってさ。」
そう言い終わると同時に再び額に唇が額に軽くつけられた。
「どう?」
「どうって…驚きと恥ずかしさが半分半分位…です。」
「嬉しくない?」
「…嫌じゃないってのはわかります。ってか照れのが大きくて…」
上を向きっぱなしだとまたされるんじゃないかって思って下を向く。
なんか…昨日と今日で寿命半年位縮んだ気がする。
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