第1章:旅立ち

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吹きすさぶ砂嵐の中僕は1人 立ち尽くして居た 『ここは…いったい?』 何故こんな砂漠にいるのか どうやって来たのかすら 何も思い出せず…あるのは疑問だけ (何故…?どうして…?) 心と頭に繰り返し投げかける疑問 ふと 握り締めた手に違和感を覚え 僕は何かヒントを求める様に その違和感のある手を開いた 『これは…欠片?』 僕の手のひらに輝く何かの欠片 これが何を意味するのか考え始めた瞬間 物凄い頭痛に襲われ 僕はポケットに欠片をしまい込んだ 『いったい何がどうなってんだ!?』 理解し難い状況に僕は呆然とその場に座り込んだ これが僕の旅の始まりだとは知らずに ただ無感情に座り込んでいた どれだけ時間が経ったかもわからないが暫くして僕は立ち上がった 『ここで座り込んで居ても何も変わらないか…』 1人呟き僕は目の前に広がった砂漠を見つめ歩き始めた 今 思えばこれが僕の欠片探しの旅の始まりだった
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