愛すべき男、キム

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「頼むよ!!」 木村修、通称キムは 卒業式直前、前生徒会副会長の鈴木沙織に頼みこんでいた。 沙織は困った顔をして 拝むようなスタイルのキムを起こす。 「そう言われても… 私たちは送られる側だから 権限ないのよ」 そう言われても、 キムは食い下がらなかった。 何故か? 同じクラスの伊藤昇司の指示があったからだ。 昇司の指示はこうだった。 【マイクジャックをするために 放送スタッフに入る事。】 もちろん、沙織の言う通り、 卒業生がスタッフになど入れない。 どだい無理な話だった。
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