#3 再会(後編)

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だいぶ整っているのだが、二つの大きな瞳が幼く見せてしまう顔立ち。 だからこそ、すぐにわかった。 女性――というよりは少女と言った方がイイだろう――は寝起きのような虚ろな目をこちらに向け、凝視していた俺のそれと合わさる。 思わず、息を呑んでしまった。 あまりにも変わっていない顔と、更に大きくなった九本の尻尾は、俺に確信を抱かせる。 間違いなく十年前の、あの『九尾』だと。
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