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カチャカチャカチャ………
カタカタカタカタカタ………
夜のオフィスの一角で二台のパソコン音を打ち込む音が鳴り響く
昼間はこんなに寂しい音は忙しさと騒がしさでかき消されている
『残業代でるのかなぁ…』
『サービス残業ー!新入社員が愚痴をこぼさな―い』
ボソッと口にすると同時に女の声が男を押さえつける
『先輩俺終電までに帰らないとまずいんですけど』
口を尖らせながら愚痴をこぼしまた女の声に押さえつけられる
『結局残業になったのはお前のせいだろ。付き合わされてる私の身にもなってみろ…だいたいお前はいつも取りかかりが遅いんだよ!いつもいつもーーー』
長く続く説教にボソッと男はぼやく『…年増』
もちろん女は聞き逃さず男に口を開く間を与えなかった
結局攻(?)防戦は深夜近くまで続き終電時間を理由に終止符が打たれた。
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