双子

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ジリジリリリ――― う~ん…… うるさいなぁ…… 私は布団の中から手をのばし目覚まし時計をまさぐる。 ハッ――! やばいじゃん!! 慌てて起き上がった。 ふっと、部屋の中に立て掛けてある姿見をみると、髪がトサカの様に立っていた。 あぁ…もぅ!最悪!! 私は髪をとかしながら器用に制服に着替える… 『育~!育~!起きて!時間ないよぉー』 私は隣の部屋にいる育に呼びかけた。 隣の部屋といっても、12帖の部屋をベニヤ板で半分に仕切っているだけ… 亡き父が日曜大工で、部屋を分けてくれた訳。 ベニヤ板だからもちろん、声も筒抜け。 筒抜けなんだから、私の目覚ましの音で起きてよ…と思いつつ、ベニヤ板をドンドンと叩く……
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