鬼ごっこ

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─8月3日 夏休み真っ最中。俺は中松肇(なかまつはじめ)。高校2年の男。 部活は休みだから目的もなくデパートにいた。 「クーラーかけすぎだろ。寒いぐらいだ」 外は暑いのに室内は寒い。なんという温度差。俺は肌を撫でた。 その時、ふいに胸騒ぎがした。一瞬の耳なり。だがすぐにおさまった。 「…なんだ」 この時はまだ気がつかなかった。胸騒ぎの意味を。そして屋上でおこっていた惨劇を。
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