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毛布の間から、ブロンドの髪がはみ出ていた。金色の髪が、寝癖で跳ねている。
桑はケホケホと咳き込む。
頭がくらくらして、ぼーっとする。
顔も火照っていた。
彼の寝ているベッドのシーツは糊で固めたように張りがあり、ホテルのベッドのように整っていた。
掛け布団も上質な羽毛で、そのカバーもビシッとしてしわがない。
扱っている物は全て高価なものだが、部屋はそんなに広くない。
それは父の提案だった。
一般にしては少し値段の高いマンションに住んではいるが、彼の家柄にしてはとてもちっぽけなマンションだ。
執事もメイドもいないし、学校まで送り迎えしてくれるリムジンもない。
全ては出所がバレないように装うためだ。
この物騒な世の中、金持ちを狙う輩がいても可笑しくない。
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