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暴走族はうめいている不良たちを蹴りあげ、少し焦り混じりの声で言った。
「おいてけ。ずらかろう」
「はいっ!!」
暴走族はそう言うと、急いでバイクの方へと駆け寄った。
リルは床に落ちている自分の携帯を広い、奈々に手を引かれながら浴衣たちについて行った。
そして、暴走族の一人の乗るバイクの後ろに乗った。
「お願いします」リルは礼儀正しく暴走族に挨拶をする。
「おう、お嬢さん。しっかり捕まってな!!」
暴走族たちは派手な音を響かせながらバイクを走らせた。
男の子、嫌いだったんだけどな。
リルは風を感じながら、暴走族が回りを囲んで走る姿を見て、可笑しな気分になった。
男の子って、かっこいいじゃない。
リルは1人、愉快な気分になりながら、今日一日を振り返った。
遠くからパトカーの音が小さく聴こえてきた。
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