240人が本棚に入れています
本棚に追加
/670ページ
「やだー、そんなー」リルはそう言って素直に照れる。
そして奈々を見ると、にっこりと笑って、「奈々もこんなに可愛いんだから、もうちょっと大人しくしてればいいのに」と言った。
「やだ!やだやだやだやだ!あたし、リルの女の子らしさは許せるんだけど、他の女の女の子女の子した奴とかムリ。あの作ってる感とか、そのくせ影でドロドロっちぃのとか」
「女の子女の子もドロドロも求めてないワョ」
首を振ってで拒絶する奈々に、リルは宥めるように言った。
学校に近付くにつれ、当然生徒の数が増えていった。
生徒たちはリルを見てこそこそと噂を立てる。
いつもリルは注目を浴びてはいたが、今日はいつもと違かった。
「何だろ」奈々が周りを見渡して言った。
「みんなの前で誘拐された女の子が普通に登校してきたら、それは驚きますよね」
リルと奈々は声の方向に振り返る。
最初のコメントを投稿しよう!