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「川上相変わらずの冷血っぷり」
紫嵐が通り過ぎ、自分の席に戻った後、達が、ぼそりと呟くが、俺の耳には入らなかった。
なんでだよ?
俺の足は自然と紫嵐の元へ。
「おい」
下を向きぱらぱらと教科書をめくる紫嵐に声をかけた。
周りはそんな俺の様子に吃驚している。
そりゃそうだ。元々何の接点もないんだから。
「なんだ?」
俺を睨むように見上げる。
「な、お前…」
「お前呼ばわりされる筋合いはない」
「悪かったなっ!」
ムカつくっ…!
その時教室の扉が開き、甲高い男の声が聞こえる。
「紫嵐っ!」
そういって紫嵐に抱き付く。
「なっ…」
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