過去2‐初の戦闘‐

42/43
前へ
/362ページ
次へ
誰かは言わざるとも分かると思うが、無の属性を持つ槌谷である。 属性が無ということは、魔法を創る上でのイメージがないと言うこと。 それには槌谷も気付いていたが、ダメ元で一度試すことにした。 「イメージイメージ……透明な玉?イメージしずらいですね」 隣では、赤崎が火の玉を創っている最中で、少しの範囲の気温が上がっているようで、赤崎の額には汗が。 それでも何とか玉を形にし、槌谷に見せようと横を向いてみると。 「悠……魔法やってる?」 「やっぱり出来ないですね……」 槌谷の掌には、案の定玉は出来ずに虚しく構えられたまま。 魔力自体は纏まってはいるようだが、“魔法”にはなっていない。 「大体分かってはいましたけど……悲しいなぁ」 「まぁあの本が読めればなんか分かるだろ?」
/362ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2500人が本棚に入れています
本棚に追加