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「……で?休暇はみんな予定あるの?」
思い出したように問うのは、菓子を食べている脩平。
床に食べかすが溢れ、汚なさが目立ってしまっている。
「私は今のとこ課題しかないわね」
「俺もねーな。つか課題終わる気しないし。……悠は?」
汚れるのを諦めた赤崎は、本を読んでいた槌谷に質問をしてみる。
本をパタンと閉じると、槌谷は顎に手を添えて。
「やっぱり……古代語と無の力の使い方ですよ。どうにかしないと魔法の授業参加できないし……」
やはり魔法が出来ないことにコンプレックスがあるのか、哀しげに言う槌谷。
読んでいたのは古代語を纏めた本のようで、槌谷は何気なく読んでいる。
この三ヶ月で四人の古代語の理解度が上がり、簡単な文章ならば読めるようになった。
しかしあの本を読むにはまだ不十分であり、槌谷はコツコツ勉強を続けていた。
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