過去3‐変化‐

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その結果と言うべきなのだろうか、槌谷は四人の中でも一番早く古代語が読める。 無に関わっている槌谷は、内心それが何よりも嬉しいようだ。 「やっぱそこ根に持ってるのな……」 「当たり前です!」 槌谷と同様に特殊な境遇にある脩平だが、その能力は真逆。 全てを扱えない槌谷、扱える脩平。 魔法を全て使えるからこそ、使えないことの悲しさは分かっており、下手に何も言うことが出来ないようだ。 「まぁまぁ、悠くん落ち着いてよ。まだ休暇始まってないんだからさ」 「そーそー、気楽にいこぉぜ?」 槌谷の肩を叩きながら赤崎が言うと、鞄から何かを取りだし槌谷の前に。 何かと思い手に取ってみると。 「とりあえず、これ頼む」 「……嫌です!!」 槌谷の叫びが部屋に響いた。
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