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それを知ってか知らずか、槌谷は全身に魔力を張り巡らせる。
魔力によって肉体を無理矢理に強化し、雷のダメージを少しでも減らそうという魂胆らしい。
――そして刹那の瞬間、異変が起こる。
「…………は?」
驚愕の主は、脩平。
無理はない。
目の前で今、自らの放った雷がかき消されたのだから。
「消え……た?」
「あぁ消えたな、見事に」
暴発した魔法を止め、未だ驚愕の表情を浮かべながら槌谷に駆け寄る脩平。
異変に気付いた亜紀と赤崎も慌てて寄ってきた。
「ちょっと大丈夫?今悠くんに雷直撃したけど!?」
「普通大丈夫じゃねぇって……」
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