過去3‐変化‐

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心配そうに、槌谷の周りを回りながら見ている亜紀と赤崎。 しかし槌谷はけろっとした様子で。 「なんででしょうねぇ?」 首を傾げ、苦笑いを浮かべた。 「いやいや、なんででしょうねぇ?じゃねぇよ!?」 「そうよ!直撃よ直撃?」 そんな様子に、困惑の表情を浮かべる四人。 少し考えると、槌谷の中に一つの仮説が浮かんだ。 「これが――『無』ですかね?」 「無……?」 「そっか!魔法を無くせるから無なのね!」 仮説に過ぎなかった発言だったのだが、それは的を得ていた。 ――そして四人はそれからすぐに練習を切り上げ、急いで図書館に向かう。 力を無意識にとはいえ使ったので、何か変化があると思ったのだ。
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