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歩「陽ちゃぁーん……。お人好しすぎぃー…」
『だ、だってぇ……。物凄い勢いだったから…つい……』
修架くんのお墓参りを済ませた僕は、弟の歩とファミレスで寛いでいた
で、歩が呆れている
僕が初対面の人とメアドを交換した事が原因らしい
歩「初対面の人とは駄目!断りなさい!悪い人だったら大変でしょ!」
『で、でもっ!いい人っぽかった!!』
歩「男は外見で判断しちゃ駄目だよ!そーゆー奴に限って誘拐犯とかかもしれないだろっ!」
えー?
誘拐犯なんて大袈裟すぎだなぁ
『まっ、大丈夫でしょ』
歩「不安だなぁ……。ところで、そいつの名前は?」
『一ノ瀬愁斗‐イチノセシュウト‐くん』
歩「一ノ瀬愁斗ねぇ…。ぜんっぜん知らない」
『僕も知らない』
歩「まあ、知ってたら初対面じゃないし」
それもそうだね
知ってたら初対面なわけないもん
歩「てゆーか、陽ちゃん。いつまで指輪、はめてんの?」
歩が僕の左手の薬指を指差す
僕の薬指には銀色に光る指輪
修架くんの形見であり、プレゼントでもある
お墓参りの時には必ず指に付け、終わったら外してシルバーチェーンに通して首からさげる
修架くんからの大事なもの、無くしたくないんだもん
「おっ、いたいた!陽ー!歩ー!」
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