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宿屋
朝一番の日が差す中、おもむろに葉月が口を開いた。
葉月
「カルマさん!
くれぐれもこの町では問題を起こさないで下さいよ!」
カルマ
「ん、前に何かやったっけ?」
と葉月の言葉に首を傾げるカルマ。
葉月
「あんた前の町で酔っ払って町長を殴り飛ばしたでしょう!」
カルマの言葉に声を高くして話す葉月。
カルマ
「あん?酒場じゃ酒を飲む所だぜ。」
葉月
「酒を飲むのは構わないけど酔っ払って暴れるのはいけないでしょう!
はぁ~、しかも間の悪い時に町長さんが来てカルマさんが殴り飛ばして指名手配になちゃうし…。」
前の町での出来事を思いだし、さめざめと泣く葉月。
カルマ
「仕方ねぇだろ。
町のお偉いさんなら金持ってるだろうと思ったんだからよ。」
カルマは悪びれた様子もなく、軽く答える。
葉月
「いくら町長だからと言って簡単にお金なんて貸してくれませんよ!」
カルマ
「まぁ、過ぎた事をいつまでも言っても仕方ねぇだろうがよ。」
葉月は正論を言うが当のカルマは全く悪びれた様子もなく話す。
葉月
「今まで行く町全てで問題起こしているでしょうが!!」
そんなカルマに声を荒げて葉月は叫ぶ。
カルマ
「ん、そうだっけ?」
葉月
「こ・この男は…!」
カルマの反応に葉月はコメカミをひくつかせながら必死に怒りを抑えていた。
葉月
「とにかく!
くれぐれもこの町で問題を起こさないで下さいよ!」
葉月はカルマに念を押して釘を刺した。
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