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ファミレス内の駐車場から走り出した八嶋の車を、遠くから見つめる一人の男の影があった。
右手に持つ銀色に輝いたジッポの蓋の開け閉めを何度も繰り返し、その度に小さなカチッカチッという音が男の周囲に延々と鳴り続ける。
眉間に皺を寄せ、その視線は佑奈達の乗る八嶋の車を捉えて離さない。
瞳に宿るのは憎しみか、はたまた他の何か特別な感情なのか。
刺すように見つめる男の瞳に、底知れない何かを感じる。
その感情が四人の中の誰に向かっているのは分からない。
ただ言えるのは、男に宿る感情が恐ろしい悪意である事に間違いは無いであろう。
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