――カズキ――

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その当時、俺たちは中三で藪貴町で、最悪の時期だった。 その時期に、この町をしめていたのが、 カズキさんと、もう一人ヒカルさんって言う人がいた。 カズキさんは、当時、高校生でヒカルさんを信頼し、ヒカルさんもカズキさんを信頼していた。 帰るときも仲良く帰るなど、上辺から見ると、ごく普通の高校生だが、ただ、喧嘩,殴り合いに関しては、この上なく冷徹で残酷だった。 相手が、血を流していても、気にせず殴り、死にそうになっても気にしない。 そんな二人が、ある日、殺人の手助けをしたで、警察に逮捕されたのだ。 その時も、町は最悪の事態になったが。その次の日、カズキさんが何も言わず、学校に来ていたのだ。 訳を聞いても答えず、何も言わず帰っていった。 その後、カズキさんは、学校を退学し、 楓町に引っ越しをした。 後で、わかった話で。実は、捕まった後ヒカルさんが、カズキさんをかばい、 「僕だけが、やりました。カズキは、関係ありません。」  と、言ってカズキに笑いながら 「カズキ、お前だけでこの町守れよ。」  その時、カズキさんはヒカルさんに何も言えず力が抜けたように、その場に座り込んだ。 俺たちが、知っているのはここまでで、 ヒカルさんは、本当に友達想いで、いい奴だったってことは、今でもわかる。 喧嘩したって秒殺、何をしたって勝てなかった先輩たちを今でも尊敬していたのに...。
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