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街の支部まで案内してもらった俺は深々とため息をつく。
それに苦笑して見せるアイネ。
「ヒューイ、いい加減にしとけよ」
「ピューイ!」
「参ったな、仕事が出来ない」
相棒はアイネにくっつきっぱなしで一向に離れようとはしない。
その横ではクスクスと呑気に笑うロイ。
「気に入られたって事だろ?そのまま連れて帰れば?なぁ?せっかくだから旅人さんもおも―――」
ゴスッと物凄い音が聞こえた気がするがあえて気にしない方向で。
頭を抱えて騒ぐロイを横目にアイネは俺に意見を求める。
「暫くこの子を預かるがいいか?」
「それは構わないけど、ちゃんと連れてきてくれよ?」
「わかっている。では、三時間後に会おう。コイツを護衛につけておく」
俺!?と騒ぐロイを見ずにスタスタと歩き出す。
その後ろ姿を見ているとロイが顔を覗かせ驚いて後ずさる俺。
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