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「さて!入るわよ!」
小町は目の前の木製の茶色い扉の丸い金属製のドアノブに手をかけた。
「たのっ……!」
ガツンっと鈍い金属音がなっただけで扉は開いていない。
おそらく、「たのも~」と言って入るつもりだったのだろうが、なぜか動きが止まってしまった。
「おい、どうした?」
「ふん!ふん!」
小町は慎二を完全に無視しながらドアノブを押したり引いたりしていた。
「この野郎、私に喧嘩売ろうってのか!」
「おい、小町」
「こうなったら必殺技で……」
「聞けって!」
「何よ!今忙しいの!」
「その扉、スライド式」
慎二の言葉になんとも奇妙な顔をして小町が疑う。
小町はもう一度ドアノブに手をかけて、それを右に押した。
ガラガラと金属音がなり扉が開いた。
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