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「部を作るわ。いや、作るしかないわ!」
また始まった。
こうなったらもうアイツを止めることは無理だ。
例え槍の雨が降ろうと鮮やかに避けながらやり遂げてしまうだろう。
ある6月の晴れた昼下がり。
学校の三階で叫ぶ女の子を見ながら男の子は思った。
両こぶしを力一杯握りガッツポーズをとっている童顔で黒髪が胸ぐらいまでの長さのセーラー服の女の子は何故か余韻に浸っていた。
「ヤバいわ……。私は神を超越したわ!天才がひれ伏すわね。いや、ひれ伏さしてやる!」
「ひれ伏さしてどうすんだよ。それと、たいして凄い事でもねーよ」
暴走気味、いや、もはや暴走中の彼女に前髪が少し長くなってきている下は紺の制服のズボンに上は白のワイシャツを着たなかなかカッコいい男の子がツッコミを入れる。
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