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声の主はパタパタと足音をたてながら意外にゆっくりなスピードでこちらに向かってくる。
「こ~ちょ~せ~んせ~」
声の主はようやく校長室の前まで到着した。
そして、ドアノブに手をかける。
「こ~ちょッ!」
バゴン!
ものすごく痛そうな音とともに扉が揺れる。
間違いなく顔面から扉に直撃したんだろう。
また1人、あの紛らわしい扉の犠牲者になってしまいました。
「校長先生?あの扉紛らわしいから替えませんか?」
「紛らわしいと言ってもみんな引っ掛かるわけではないよ。まだ気絶者も30人しか出ていないし」
「大問題だよ!1クラス分この扉にやられてんじゃん!何、壮絶なトラップ仕掛けてくれちゃってるんですか!」
「今ぶつかったあの娘、なかなか起き上がってこないわね」
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