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「ここにいる慎二くんがどーしても言いたいことがあるんだって」
「そうなんですか。何でしょうか?慎二くん」
「……………」
慎二は固まっていた。
それはもうカッチコチに。
「あらあら?言わなくていいの?じゃあ、私が」
「やっ!止めろ!」
「あの~、何なんでしょうか?」
「あ…いや…その……何て言うか……い…いい天気ですね!」
「はい!今日は素晴らしい天気ですね!わざわざそれを伝えるために呼んでくださったんですか?」
「まあ……すいません」
「謝ることなんてありませんよ。ありがとうございます。じゃあ、私はこれで」
そう言うと長い髪を左右に揺らしながら綾はドアに向かって行った。
「分かったでしょ?部員第一号よ」
「クソ~、弱み握りやがって」
「美島さん大好きだもんね~」
小町はクスクス笑い、慎二は顔を真っ赤にして息を整えていた。
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