ダストチルドレン~2~

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「普段からあんなに荒れてるわけじゃないんだ。許してやってほしい」 シンはニコニコ顔をやめ、真面目な顔で圭吾を庇う言葉を述べた。 おそらく…この子達はグループを組むことによって危機から逃れていたのだろう。 「いや、こっちもいきなり押しかけるような形になって悪かったよ」 僕がそう言うとシンは、再びニコニコとした顔に戻り、ありがとうと囁いた。 「君が…えっと、シン君がここにいる子達をまとめているの?」 話しを始めたのは芹沢さんだった。 まずは、たあいのない話しで安心させる。 こういった交渉の基本だ。 まぁもっともシンには、すでに話しを聞く準備が出来ているようだが。 「シンでいいよ。別に俺がまとめたり、仕切ったりしてるわけじゃない。みんな仲がいいからお互い協力してるだけだよ。まぁ言うならば仕切ってるのは圭吾かな」 「あぁ、なんとなく分かる気がする」 僕は、思わず笑ってしまった。 圭吾は、根っからのやんちゃ坊主でリーダー格といった存在だろう。 そしてシンや大地が参謀を企てるといった感じかな。 「こういう時は、頭のキレるシンが仕切ったほうがうまくいくけどね」 ずっと黙っていた大地がボソッと呟く。 「あんま買いかぶるなよ。この前は大地がいなかったら危なかったんだからさ。俺には、お前みたいに巧みな戦略を立てる技量はないし。どっちかって言うとお前のほうが向いてるくらいだ」 どうやら本当にお互いを信頼し合ってるらしい。 澤木が彼らを見たら「最高のサンプルだ!」と言って騒ぐだろうな。
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