ダストチルドレン~2~

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ダストチルドレン~2~

ゴミ処理場では十数人の子供がゴミを漁ったり、座って喋ったりと各々が好きにしていた。 「凄いわね…」 その様子を見ていた芹沢さんが僕より早く口を開いた。 多分、僕と同じことを考えているんだろう。 「あんなに大きくなるまで『ゴミ箱』に保護されないなんて珍しいですもんね」 芹沢さんは黙って頷いた。 彼らの中には、どう見ても14歳以上の子が数人いる。 「まぁ…大きくなってから親に捨てられたって可能性もあるし…」 「それでもあれくらいの歳となると競争率が高いはずです。 ダストチルドレンとして『ゴミ箱』に売ろうとする奴によく掴まりませんでしたね」 今回は12歳の子が1人でもいれば良い方だと思っていただけに驚きが隠せない。 「嫌な商売が増えてるのね…まぁ私もその嫌な商売の中に入るんだろうけど…」 僕は、芹沢さんの呟きに何も答えることが出来なかった。
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