成れの果て

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いわゆる『体だけの関係』をダラダラと続けたまま高校を卒業。それからも何だかんだと関係を続けて数年が経ち、いよいよこのままではまずいと、縁を切った。 そんな中、仕事に向かう。不思議と気は重くない。家族にも友達にも、今ある生活その全てに特に不満はない。 たかだか失恋ごときで、人生の終わりだなどと塞ぎ込むつもりもない。高校生の時とは違うのだ。 ーー 心からそう思ってはいるが。 心の隅に、本当に隅に小さな穴が開いている。そこから絶えず何かが通り抜け、本当にこれでいいのか?彼をまだ好きなのでは?そう何度も問われている様な気がする。 ーー だから私は何も考えない。
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