補足説明等々

9/9
115人が本棚に入れています
本棚に追加
/187ページ
二人は部屋に入ると顔を上げた。 「おー!お前らか」 「報告に参りました」 二人は本部長にそう告げる。 「まぁ固くすんなって。お前は今までそんな言葉使った事ないだろう?」 「わかったよ。でも一応こういう言葉使いにしろ、って言ったのはそっちだろ?…兄さん」 そう、本部長の名前はカイト・グランベルト。二人の会話でも理解できたと思うが、二人は血の繋がった兄弟なのだ。だからこそ、レイとミエルはこの言葉使いが許されている。 流石は名門家系…という所だろうか?その他にもレイとミエルの家系は沢山の人材を輩出している。 「それは他の奴等が居るときの話だよ。俺は本来…いや、わかってると思うけど堅苦しいのは嫌いだからな。出来るだけ対等で居たいんだが…」 「だが…?」 ここで、レイが急かす。 「才能が許さないからな…」 「兄さん、塵にされたい?」 「ちょ…待てって…」 レイが真顔で炎を揺らめかせると、本部長…もといカイトは急に慌て出した。 「ごめんごめん…調子に乗りすぎた」 未だに冷や汗を流しながら、カイトは懸命に謝る。 カイトが本部長と知らない人は彼がそうだとは誰が思うだろうか? 因みにこういった会話はミエルが笑う中、長々と続いた。 そうして報告が終わった時にはもう、6時を回っているという不測の事態が起きたのはまた、後の話だ。
/187ページ

最初のコメントを投稿しよう!