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「あの……あまりジッと見つめられると恥ずかしいのですが」
白い肌を少し紅潮させながら、伏せ気味に言う。アルもその言葉にやっと我にかえる。
「あっ、あぁ……すまない。あまりに綺麗なものだから……」
惚けた表情のまま、恥じらいもなく率直な感想を述べる。
「ふふっ、ありがとうございます」
ダークの方も少し顔を紅潮させながら眩しい笑顔を見せる。
「そうだ。背中の馬鹿重いだろ?俺が代わるよ」
「いえ、そんな……」
「遠慮するな。と言うより、女性に持たせている方が気が引ける」
まだ何か言おうとするダークの背中からシャムを剥がして背負う。
「まったく……散々早起きが云々とかぬかしながら、自分はこのザマかよ。
つーか、軽いな!」
一人ツッコミを繰り広げながらも、シャムはしっかりと背中に乗せて出発の準備を整えるアル。
「よし、それじゃあ行くか……えっと……」
「あっ、私はこの度お二人の任務のサポートを任命されましたソフィア・カーストンと申します。
どうぞ、よろしくお願いします」
藍色の髪を派手に揺らして、勢い良く頭を深々と下げる。
「あぁ、よろしくな」
そんな微笑ましい行動にアルも頬を緩めて穏やか表情を見せた。
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